【年末調整特集】年末調整の対象にならない人、対象にはなるが確定申告が必要な人【3】

前回触れたように、基本的には
一年を通じて会社に勤めているサラリーマンは
年末調整を受けることができるはずなのですが、
実は一部受けられない方もいるんです。

年末調整の対象にならない方は、
そのままでは所得税の金額を決定できないため、
代わりに確定申告が必要になります。

では、年末調整を受けられない方、
確定申告が必要になる方は
どんな方なのでしょうか。
見ていきましょう。

 ・お給料による収入が2,000万円以上の方

 ・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を
  年末調整までに出していない方

 ・年の途中で退職した方で、
  前回の年末調整の対象となる人のケース
  に当てはまらなかった方

 ・災害減免法の適用を受けた方

以上にあてはまる方は、
年末調整の対象にならないので、
確定申告をしなければなりません。

二つ目の項目に
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
というやたら長い名前の申告書がありますね。
これは年末調整までに配られる申告書の一つなのですが、
詳しくは次の回で取り扱おうと思います。

また、年末調整を受けていたとしても、
以下の場合は確定申告が必要になります。

 ・2カ所以上からお給料をもらっている方

 ・副業など、主なお給料以外での所得があり、
  その合計額が20万円を超える方

みなさんはあてはまる項目がありましたか?

しかし、上のケースにあてはまらず
年末調整を受けている方でも、
確定申告をすることで税金が戻ってきて
得をすることがあるのです。

たとえば、
自然災害や盗難による被害に遭った場合や、
10万円以上の医療費を支払った場合などは、
確定申告をすると所得税の控除が受けられます。

みなさんの中にも2011年の東日本大震災で
募金をされた方もいるかもしれませんが、
実は国や地方公共団体、特定の法人へ寄付をした時にも
控除を受けられる場合があります。

また、住宅ローンを組んでマイホームを買った際にも、
その初年度は確定申告をすれば税金が戻ってきます。
この住宅ローンの控除については、
二年目からは年末調整で含めて調整してくれるので、
確定申告をするのは最初の年だけで大丈夫です。

年末調整の控除内容などに間違いや後からの変更があった方も、
確定申告で修正することによって税金が戻ってくる場合があります。
ただ、年末調整に間違いがあった場合は、
基本的には年末調整のやり直しがおこなわれるべきです。
なので、何らかの理由で年末調整のやり直しができないときだけ、
個人的に確定申告をするということですね。

さて、第2回と第3回では
年末調整の対象になる人とならない人
を中心にお話してきましたが、
いかがでしたでしょうか。

自分は年末調整の対象になるのか、
確定申告が必要なのか、
判断する手助けになれば幸いです。

次回からは具体的に
年末調整に必要な書類のお話などを
していきたいと思います。

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