【確定申告特集】どうして確定申告をするの?【1】

所得税
という言葉を聞いて
みなさんは何をイメージしますか?

サラリーマンの方であれば、
お給料やボーナスから天引きされている
所得税でしょうか。

給与明細をよく見てみると、
「所得税」という欄があることに
気がつくと思います。
その「所得税」の欄に記載されている金額が
お給料から引かれています。

実は毎月、お給料から所得税が
天引きされているのです。
この天引きのことを「源泉徴収」といいます。

会社は、その人の給与やボーナスから、あらかじめ
所得税を源泉徴収(天引き)します。
源泉徴収した所得税は、通常、その翌月に
会社が税金として支払います。
つまり、会社が社員ひとりひとりの代わりに
所得税をまとめて払ってくれているということですね。

サラリーマンの場合、このように
勤め先である会社が所得税を管理していますので、
個人の工夫で所得税の額を増減させることが容易ではありません。
実際、年間でどれぐらいの所得税を支払っているのか
把握されている方は多くないかもしれませんし、
税金を支払っている感覚がない方すらいらっしゃるかもしれません。

自営業者の方であれば、所得税に対する認識はシビアでしょう。

死ぬ気で稼いだ年間の利益のうち
5%~40%を所得税として支払わなくてはいけません。
支払うべき税金の額が非常にリアルな数字として
目の前に現れます。

さらに自営業者の場合、個人の工夫で
所得税の額を増減させることが可能になります。
いわゆる「節税」という方法です。
自営業者の方が所得税に対し
鋭い感覚を持つようになるのも
当然のことかもしれません。

自営業者の方が所得税を支払うためには、
年間の利益がどれぐらいで、だから
どれぐらいの所得税を支払う必要があるのか、
自己申告をします。
そしてその自己申告に基づいて所得税を支払います。

この自己申告のことを
確定申告
といいます。

自営業者の方の場合、確定申告をしなければ
年間の利益や税金の額が確定しません。

この点、サラリーマンであれば、
毎月の源泉徴収や年末調整などで、年間の税金の額の確定を
勤め先である会社が代行してくれます。
ですので、サラリーマンの方は必ずしも
確定申告をする必要はありません。

しかし、実はサラリーマンの方であっても
確定申告をした方が得な場合があるのです。

所得税をはじめ税金の計算は非常に複雑なのですが、
その所得税の計算上、
税額を減らしてくれる各種の制度が設けられています。
これらの制度のうち、一部の制度は
確定申告をしないと利用できないのです。

つまり、
確定申告をすれば節税ができる可能性がある、
ということです。

税金が減るなら、確定申告、やった方がいいですよね?

というわけで、次は確定申告とは何なのか、
具体的に見ていきましょう。

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